Blickfeld社のLiDARテクノロジーの大きな利点は、広視野角のおかげで、少ない数のデバイスで全エリアをカバーできることです。また、柔軟な設置が可能なため、ホール内の天井の高さが違っても問題なく使用できます。
Jennifer Berz氏
Fraport社 企業戦略・デジタル化プロジェクトマネージャー
BlickfeldのLiDARテクノロジーにより乗客の流れを検出
毎年、フランクフルト空港では約7,000万人が飛行機を利用し、その多くがターミナル1から出発しています。セキュリティ・チェックポイントでの長い待ち時間を回避するため、チェックイン・ホールでの乗客の量と動きを検知・分析します。これにより、セキュリティ・チェックポイントのレーンの人員を実際の乗客の往来に合わせることができます。
これまで、空港運営会社のFraport社は、計画データに基づいてターミナル内の乗客の流れを予測するツールを利用してきました。しかし、短期間の予約変更やノーショウ(予約したにもかかわらず搭乗しないケース)は考慮されていませんでした。
この予測をより正確にするために、Fraport社は、セキュリティチェックなどのチェックポイントに到着する人の位置と人数を計算するためのリアルタイムデータを提供できるセンサーソリューションを探しました。これにより、実際の乗客数に合わせた人員配置が可能になり、長い待ち時間を短縮することができると考えました。
セキュリティチェックの乗客数を予測するには、空港ホール内のあらゆる方向への移動人数を分析する必要がありました。
Fraport社は、ターミナル1のホールAに6台のBlickfeld社のLiDARセンサー「Cube 1」を設置し、入退場ゾーン、チェックインの一部、セキュリティ・チェックポイント前の待機エリアの概要を把握することでこれを実現しました。
Blickfeld Perceptを使用し、点群内に複数の仮想ゾーンを設定しました。ゾーンを通過する来訪者は、ゾーンへの進入方向を基準にカウントされ、移動方向も分析されました。
追加のプロジェクトとして、Blickfeldのセンサーは、フランクフルト空港における行列の検出と待ち時間の測定、およびセキュリティチェック前のエリアの稼働レベルの分析に使用される予定です。
将来的には、小売分野でもこの技術が利用され、空港で最も頻繁に訪れる店舗を検出し、その稼働率を分析することで行列を最小化することができるようになるかもしれません。